今日からできる食事療法でのがん治療~抗がん剤のような副作用はナシ!~

手術後に行う栄養摂取方法!事前に知りたい入院中の食の事情 手術後に行う栄養摂取方法!事前に知りたい入院中の食の事情

一工夫で美味しく食べられる!オススメのがんの食事療法

食事している男性

食事療法を取り入れたくても、治療中では食事も満足にできないこともあります。ここでは、治療後の食事の方法や、無理せず食事を行なうためのポイントを紹介しています。

抗がん剤の副作用が現れた時の食事法

体調不良の男性

抗がん剤は投与によって体に吐き気や味覚障害といった副作用が現れます。食事療法を行なう場合、このような抗がん剤の副作用への対策も必要となるでしょう。以下に、抗がん剤治療中に摂取するべき食品や、食べる際の工夫について説明します。

食事を摂る時の3つの工夫点

食べやすく栄養が豊富なものを食べる

治療中は体力の維持のため、栄養価の高い食事を摂る必要があります。その上で、抗がん剤による治療中でも負担なく食べやすいものを選ぶ必要があるでしょう。
以下は、がん治療中に適している食べ物のまとめです。
◯栄養価が高く消化にもよい食べ物-もち、おはぎ
◯飲みやすく、栄養価が高い汁物-味噌汁、スープ類
◯味が濃く、食欲を刺激する食べ物-カレーライス、酢の物
◯タンパク質が多く、のどごしが良い物-プリン、茶碗蒸し、豆腐、山芋
◯飲みやすく、ビタミンなどの栄養素を効率よく摂れる-野菜ジュース

食べられる時に食べる

抗がん剤による副作用が落ち着くと、食欲も回復するため、より多くの食事を摂ることができます。そういったタイミングを見計らい、いつでもすぐに食べられる食品を側に置いておくと、食事療法も効率的に行なえます。
◯小分けにしたおかずやおむすび
◯自分の好物や、食べられそうなもの、または治療中食べやすかったもの

食感や見た目を工夫する

複数の料理を食べる男性食欲は、食事の見た目や食感などによっても刺激されるものです。普段食べる食事の食感や盛り付けかたに工夫することで、治療中でも食欲を増進させることができるでしょう。
◯食感による工夫がん治療中の人ですと、温かい食事よりも冷たいものの方が食べやすく感じます。冷えた状態でもおいしく食べられるメニューを意識するとよいでしょう。
◯視覚的な工夫
使用する食器の柄や色、付け合せの食材などに工夫することで、食欲を増進させられます。また、少しずつ盛り付けることも重要です。一度にたくさん盛り付けると、食べきれなかった時に残したことが精神的な負担となる場合があります。さまざまな種類の食べ物を用意し、少しずつ盛り付けると効果的でしょう。

食事が難しい場合の栄養摂取の方法

がんの治療中であれば、抗がん剤の影響や手術による影響で、口から食事を食べられなくなることがあります。
以下には、治療後の栄養摂取の方法を紹介しています。

管から栄養を送り込む

経管栄養

体に管を通し、栄養剤を流し込む方法を経管栄養といいます。
鼻から胃まで管を通す経鼻栄養法のほか、体の外から胃や腸に管を通す胃ろう、腸ろうといった方法が挙げられます。
この経管栄養のメリットは、点滴とは違い栄養の注入時間が短く、患者さんへの負担が比較的少ないことです。また、胃や腸などの消化管を動かすことができるので、腸粘膜の萎縮や腸内環境の変化といったリスクも避けられます。
注意すべきことは、管が体内へ直接通じているため、管を不衛生にすると管の挿入部位や腹膜に炎症が現れること。また、注入速度が早すぎることによる下痢や腹痛、吐き気のほか、便秘などの排便障害も現れやすいため、管理はしっかりと行なう必要があります。

中心静脈栄養

経管栄養とは異なり、静脈に点滴の管を挿入して栄養補給を行なう方法を中心静脈栄養といいます。
がん治療の影響で、重度の下痢や腸閉塞、全身状態の悪化が見られた場合に、この中心静脈栄養による方法が取られます。消化管への負担を抑えながら栄養補給ができるのがメリットです。
しかし、中心静脈栄養では食べ物を噛まなくなるため、唾液の分泌量が減ってしまうことがあります。唾液量の分泌が減ると虫歯菌などが繁殖しやすくなり、同時に口の中が乾燥することで粘膜が傷つきやすくなるので、口内炎などの炎症が起こるリスクも高まります。
中心静脈栄養を行なっている間は、細かく砕いた氷を定期的に口に含むことや、アメやガムを食べるとよいでしょう。

手術後の食事方法

腫瘍を摘出する手術が終わった後、体はたくさんの栄養を必要とします。
体力の回復だけでなく、切開した部位の治療や感染症を防ぐための免疫力向上のために、たくさんの栄養を得なければならないのです。
手術の影響により食事を行なうことが困難である場合は、きちんとした対策を行なう必要があります。

胃の切除や摘出後の食事

手術によって胃を摘出した場合、食べたものがすぐに腸へと移行してしまうため、いつもどおりに食べると胃腸への負担が大きくなります。
そこで胃の摘出手術後は、一度にたくさん食べず、数回に分けて少しずつ食べるのがポイントとなります。一日3食の食事に、2~3回の間食を入れると、胃腸に負担を与えずしっかりと栄養を得ることができるでしょう。
また、食事の際はゆっくりとよく噛んで食べることも重要です。しっかりと咀嚼することで、食べ物の消化がしやすくなるため、胃腸の負担を抑えられるのです。

頭頸部(とうけいぶ)の手術後は食べやすい柔らかい食事をする

ペースト状の飲み物

頭頸部とは、首から上にある部位の総称です。
この部位にできるがんは、主に咽頭がんや喉頭がん、さらには食道がんや鼻腔がん、甲状腺がん、口腔がんなどが挙げられます。
咽頭がんや喉頭がん、食道がんなどの治療を行なった場合、食べ物を飲み込むことや噛むことが難しくなるため、食事は流動食などを選ぶ必要があります。
◯誤嚥(ごえん)することなく食べられる場合-牛乳、ゼリー、卵豆腐等の流動食
◯咀嚼ができない場合-通常の食事を細かく刻んだ食事
◯飲み込む前の塊である食塊(しょっかい)の形成ができない場合-柔らかい食べ物をミキサーにかけた食事